Dsb2023coll-denshi
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プログラムデータABC○+1LD R0, AADD R0, BST R0, CHALT 5 3命令レジスタプログラムカウンタFRフラグレジスタALU算術論理レジスタR0R1R2R3演算ユニット図1.18 :電子計算機の構成要素と動作原理番地00000001000200030004000500060007主記憶装置図1.17 :トランジスタの原理N型N型IRデコーダPC中央処理装置(CPU)図1.19 :メニーコアプロセッサP型14豆知識電子計算機の原理と高速化電子計算機の原理と高速化計算のための道具は、そろばんや歯車式の計算機から電動式の計算機、電子の流れを制御できる素子を用いた電子計算機へと発達してきました。図1.17はシリコン結晶に不純物を加えてマイナス電荷を持つ電子を過剰にしたN型半導体とマイナス電荷が不足したP型半導体を組み合わせた半導体素子の例(トランジスタ)です。中央の領域に加える電圧をプラスにすると電流が流れて、マイナスにすると電流が流れなくなります。このような半導体素子を組み合わせることによって演算を行ったり、データを記憶したりする回路を作ることができます。図1.18に電子計算機の構成要素と動作原理を示します。主要な構成要素は中央処理装置(CPU)と主記憶装置です。CPUは命令を解釈・実行するデコーダ、計算を行う演算装置(図ではALU)や、演算結果などを一時的に記憶する高速メモリ(レジスタ)などから構成されています。主記憶装置には番地がつけられ、CPUに実行させる命令(プログラム)やデータが記憶されます。図ではプログラムをアルファベットを用いて示していますが、実際には2進数で記憶されます。CPU内のプログラムカウンタには次に実行する命令の番地が記憶され、この番地から命令レジスタに読みこまれた命令がデコーダで解釈されて実行されます。最初の命令はA番地のデータをR0レジスタに読み込む(Loadする)命令です。この命令が実行されるとプログラムカウンタの値が1増えて、次の番地の命令が読み込まれます。これはR0レジスタに記憶されている値とB番地に記憶されている値の和をALUを用いて計算してR0レジスタに記憶する命令です。次の命令はR0レジスタに記憶された値をC番地に保存(Store)する命令です。次の命令で計算機が停止します。このようにして二つの数の和を求めることができます。1970年代には、CPUを数センチのシリコン基板上に作成したマイクロプロセッサが開発され、パーソナルコンピュータ (PC)が登場します。微細加工技術の進歩にともなって、マイクロプロセッサに搭載できる半導体素子の数が2年に2倍のペースで増え(ムーアの法則)、演算速度も速くなりました。しかしながら、近年、速度は上昇しなくなり、演算コアを多数搭載したプロセッサが用いられるようになりました(図1.19)。日本のフラッグシップ計算機「富岳」では48個の演算コアを持つプロセッサが16万個使用され、これらが同時に命令を処理することにより、1秒間に44京回の計算が可能です。コア

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